ストック症

雨である。エアコンをつけていないとちょっと肌寒いかなと思うくらいの気温である。こんな日は砂埃は飛ばないので目には優しい。

コロナデマの影響で店という店から紙モノがなくなる騒動から1週間くらい。最初に気が付いたのは近所のドラッグストアに行ったとき。袋のインスタントラーメンがなくなったので買いに行ったら特売でもないのに棚がスカスカ。物の入れ替えの時期なんだろうかと思いながら、棚に残った中から出前一丁を選択。

ドラッグストアに行くと、決まって一つ購入するのがトイレットペーパー。
一時期に比べて値上がりしているのと、昨年の消費税増税も相まって究極の消耗品であるトイレットペーパーやティッシュペーパーは結構な値段するようになった。前は198円なんてのもあったのに、今は200円を下ることはまずなくて、トイレットペーパーに至っては400円を超えるものもある。いや、見かけで398円とか言われてもこれに40円くらいの税金がかかるので、軽く400円を超えてしまう。 いつも使っていたものは高いから買えなくなって、いわゆるお店のプライベートブランド商品に切り替えた。いつも買っていたのよりはちょっとぼろぼろになりやすい感じもするけれど、そこは慣れの問題である。

それはともかく・・・。
いつものようにトイレットペーパーやティッシュペーパーの棚に行くとカラッと何もない。

さすがにおかしいと気が付く。ネットで調べると、紙不足のデマが飛び交っていることがわかる。インスタントラーメンも当座の籠城を意識した買い込みが影響しているらしい。
冬ごもり前の動物のようである・・。これまでも何度も同じような光景を見てきたけれど、今回のは日常的に必要なものだから性質が悪い。確かに腐るものではないし、使えばそのうちなくなるものだから多少多めにあっても場所をとるくらいで困るものではないけれど。

さて。デマが飛び交う前からドラッグストアに行くと必ず一つ買ってきていたトイレットペーパー12ロール。これのおかげで買い占め勃発時には、実ははむすたーはうすには3パックの備蓄があった。ティッシュペーパーは2週間前くらいにまとめて3つ買ってきていた。ラーメンはさすがに買い込んでまではいなかったけれど、別に袋ラーメンでなくても食べられるものはあるからそこまで非常事態ではない。マスクも実は毎日使うので、ストックはある。たまたま1箱使い切ったのでもうひと箱買うか、残ったものを使い切ってしまうか考えていた時なので、少なくとも40日分くらいはある。

溜め込み癖である・・。かならずストックは二重に用意する悪癖は、消耗品ならともかく、消費期限のある食品や使用期間が比較的長いシャツやパンツに至ると致命傷になる。が、今回はこれが幸いした。血眼になって神、いや紙を探す必要がなかった。自宅でもひっきりなしに生協で買い込んでいるので、たぶん押し入れの中にはトイレットペーパーとティッシュペーパーがあふれているだろう。トイレに行くと毎回トイレットペーパーを消費する女性と違って、男ばかりならそこまで消費量は高くない。当面は大丈夫と見た。

そうして昨日。ふたたびドラッグストアに行ってみると、果たして紙モノの棚にはわずかだけれどトイレットペーパーもティッシュペーパーも戻っていた。いつものブランドも1つだけ残されていた。・・・これは、、買いよね(・_・;)。ティッシュペーパーは柔らかいやつではなくカサカサのやつだけど。
トイレットペーパーとティッシュペーパーを抱えて意気揚々と店を出る。買えた!生き延びた!そんな気分になってくる。今日は誰に会っても「やっと買えましたか~」とにこやかに微笑んでもらえるに違いない。

が・・うちにはまだストックがある・・。
やたらとストックを維持するのはお金と場所の無駄なので、今度からはなくなるのが見えたら買うように努力しようと思っていたけれど、やっぱりやめた。
考えてみればストックは安心を測るバロメータである。保険のようなものである。ストックがあることで安心が買えるなら、また、買い物に行ったついでに一つ余分を買うだけで済むなら、もしかするとあわてて買いに走ったり、血眼になって探したりするよりはよほどいい。そう思えてきた。
たぶん、大事なのはため込んでしまうことではなく、ストックを適正に管理することである。適正にというくらいだから、臨機応変にその時の状況に合わせて管理することが必要だ。今日買ったことで在庫が4パックになったからといって、この先が見えない状況では問題ないGJ。ストック症は適切な在庫管理で危機管理のベストプラクティスになる重要な素養なので、改善こそすれ治す必要などないのだ。

完全に開き直った ( ̄▽ ̄) 。

補記:
これを書いていて思い出した。
高校に入ったばかりのころだからかれこれ40年くらい前。うちは水洗トイレでもなくトイレットペーパー「ロール」とかいうおしゃれなものでもなく。トイレでは普通の「便所紙」を使っていた。今でもあるロングセラー商品である。
トイレで紙がなくなったので交換しようとしたけれど、やり方がわからない。今でこそワンタッチでロール交換できるけれど、いわゆるペーパーの芯棒を使ったホルダーだったので、まずそれを取り外して、、、取り外して、、、あっΣ(・□・;)。コロコロと芯棒が転がってとなりの個室に。。。運悪く誰か人も来た。なにごともなかったかのようにトイレットペーパーを置いてそそくさと立ち去ったのであった。。。嫌な思い出。

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